社内SEを採用できない会社が増えている理由|中小企業が知っておきたい現実的な選択肢
社内SEの採用が難しい理由を中小企業向けに解説。採用市場、業務範囲、定着、兼任負担を整理し、外部のIT相談役という選択肢を紹介します。
2026年7月1日
社内SEを採用したいと思ったら
社内SEの採用が難しいのは、会社の魅力が足りないからだけではありません。中小企業のIT業務は、メール、Microsoft365、ネットワーク、セキュリティ、ホームページ、ベンダー対応、生成AIまで範囲が広く、1人に求める役割が大きくなりやすいからです。
この記事では、社内SEを採用できない会社が増えている理由と、採用だけに頼らない現実的な考え方を整理します。
社内SE採用が難しくなっている背景
まず、IT人材は大企業や専門企業との採用競争になりやすい職種です。給与、働き方、キャリア、技術環境の面で比較されるため、5〜30名規模の会社が同じ条件で採用するのは簡単ではありません。
次に、社内SEという言葉の範囲が広すぎることがあります。ある会社ではヘルプデスク、別の会社では基幹システム、別の会社ではセキュリティやDXまで含みます。求人票で役割が曖昧だと、応募者も判断しにくくなります。
さらに、中小企業ではIT業務の発生頻度に波があります。毎日専門業務があるわけではない一方、トラブル時には急に高い判断力が求められます。このギャップが採用を難しくします。
採用しても1人では抱えきれないことがある
社内SEを1人採用できたとしても、その人がすべてを解決できるとは限りません。メール、クラウド、ネットワーク、セキュリティ、ホームページデザイン・作成・運用、Wordpressカスタマイズ、バックアップ、生成AIは、それぞれ専門性が異なります。
1人にすべてを任せると、担当者が休んだとき、退職したとき、判断に迷ったときのリスクが残ります。採用は有効な選択肢ですが、同時に外部の相談先や運用ルールを整えることが重要です。
実際の支援事例: Microsoft365の設定見直し
ある企業では、Microsoft365のMFA、権限、条件付きアクセスについて相談がありました。設定項目は存在しているものの、誰が管理し、どこまで有効にすべきかが整理されていませんでした。
このようなテーマは、単に詳しい社員を1人置けば終わるものではありません。業務への影響、利用者の負担、セキュリティ水準、退職者対応を合わせて考える必要があります。外部のIT相談役が入ることで、設定作業だけでなく、運用ルールまで整理できます。
社内SEを採用する前に整理しておきたいこと
「ITに詳しい人を採用したい」と考えたとき、最初に確認したいのは**「誰を採用するか」ではなく、「どんな業務を任せたいか」**です。
実際には、メール設定、Microsoft 365管理、ホームページ更新、ベンダー対応、PCキッティングなど、さまざまな業務が混在しています。
これらを整理せずに採用を進めると、「思っていた仕事と違う」「業務範囲が広すぎる」といったミスマッチにつながることがあります。
まずは現在のIT業務を書き出し、
- 毎日発生する業務
- 月に数回発生する業務
- 年に数回しか発生しない業務
に分けてみましょう。
そのうえで、
- 毎日発生する業務
- 月に数回発生する業務
- 年に数回しか発生しない業務
を整理すると、自社に必要な人材像が見えやすくなります。
採用前チェックポイント
- ◻︎ 現在発生しているIT業務を書き出している
- ◻︎ 社内で対応すべき業務を整理している
- ◻︎ 外部へ任せられる業務を把握している
- ◻︎ 求人票に書ける業務内容が明確になっている
- ◻︎ 採用後の教育・引き継ぎ方法を考えている
採用を成功させるためには、人を探す前に「仕事を整理すること」が重要です。
採用前に考えるべき選択肢
| IT業務 | 社内SE採用 | 外部IT相談役 | ベンダー |
|---|---|---|---|
| 日常のPC・メール相談 | ○ | ◎ | △ |
| Microsoft 365管理 | ○ | ◎ | △ |
| セキュリティ判断 | △ | ◎ | △ |
| ホームページ更新 | △ | ○ | ◎ |
| ベンダーとの調整 | △ | ◎ | △ |
| IT運用改善 | △ | ◎ | × |
| 生成AI活用 | △ | ◎ | × |
ポイント
- 社内SE:社内業務に強い
- IT相談役:幅広いIT運用を伴走支援
- ベンダー:専門分野の作業に強い
まとめ
社内SEがいない、採用が難しい、費用が読みにくい、支援会社の違いがわからない。こうした悩みは、どれも中小企業にとって自然な課題です。大切なのは、すべてを社内だけで抱え込まず、まず状況を整理できる相談先を持つことです。
アルファーパートナーズは、IT会社として作業だけを行うのではなく、中小企業のIT相談役として、社外の社内SEのように伴走することを大切にしています。
採用するか、外部に任せるかは二者択一ではありません。
実際には、「社内で対応する業務」「専門家に相談する業務」「ベンダーへ依頼する業務」を整理することで、採用の負担を減らしながら安定したIT運用を実現している企業も多くあります。